消費税増税前に何を買うべきか?3つのパターンについて
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作品制作のヒント
消費税増税前の最後の1日となりました。日付をまたいだ瞬間にコンビニ・自販機など会計金額が変わります。週末は増税前の駆け込み購入で量販店は混雑していました。また、まわりで次々と大型購入している様子を見ると、自分も買っていいのかなと錯覚すら覚えるものです。ここでちょっとしたカラクリ(?)をご紹介します。
その1 販売価格の変動
まず例として、“シグマ 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM [キヤノン用] ” を取り上げます。このレンズは星を撮るにはやや暗いF値ですが、値段の割に点光源の再現性が良いと定評があります。現行のデジタル一眼レフカメラはISO感度を高く設定しても十分に使えるので、暗いF値のレンズですがISO感度設定でそれをカバーすることで、光のにじみを抑えて撮影出来るのです。ではこの “シグマ 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM [キヤノン用]” の価格動向を、価格.comで調べてみます。
シグマ 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM [キヤノン用]
ご覧の通り、3月中旬は最安値は61,000円でしたが、それ以降は66,600円、5,600円ほど値上がりしています。これはご覧の通り売れるべき時に高く売る市場原理であって、ごく当たり前のことと言えるでしょう。
・シグマ 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM [キヤノン用] 2014/03/31現在:66,600円
・明日以降の消費税の差額は3%:66,600円の3% = 1,998円
すぐ使う予定があるのであれば明日買うより、消費税増税前の今日買ったほうが1,998円安く買えます。でも後にレンズ自体が値下がりする余地はありそうです。何故かと言うと、それが市場原理だからです。
【市場原理】
市場がさまざまな過不足やアンバランスを自ら調整し最適化する仕組みや機能。商品の価格、需要と供給、労働市場などさまざまな場面で、多くの市場参加者が自己利益を追求することで働くとされる。神の見えざる手。見えざる手。
(デジタル大辞泉より)
まさか価格変動が “神の見えざる手” とは思いませんが、消費者にはどうしようもないことですので納得せざるを得ません。
その2 メーカーキャンペーン
販売価格の動きのほかに考慮すべきこととしてメーカーキャンペーンがあります。今まで市場の変化前は必ずと言っていいほど、メーカーはキャンペーンを打ってきました。これは売れる時にもっと売ろうとしているためと簡単に推測できます。
キャンペーン一例
- キヤノン:ゴールドラッシュ[スプリング]キャンペーン
- ニコン:D5300 D3300 Wバリューキャンペーン
- 富士フイルム:「XFレンズ」 キャッシュバックキャンペーン
キャッシュバックキャンペーンは言い換えれば大きな値引きとして考えることが出来るので、購入予定のものがキャンペーン対象であるなら、この機会を利用するといいでしょう。
その3 機会で自分の機会をつくる
私は増税前の駆け込み購入として30,000円分のフィルムを買いました。フィルムのような価格変動のないものは増税前に迷わず買っていいと思います。しかし増税といっても3%なのでその差額は900円です。大量購入で思い切った割には正直言って「得したなぁ~!」という実感はあまりありませんが、しばらく使っていなかったフィルムを本格始動するためちょっとした決断としてこのタイミングを利用した訳です。
安く買うことが第一ならば価格変動を見極めて本当に必要なのか考えてみるのがいいでしょうし、長いこと購入を迷っているものは何か機会がないと買うことがないので、この際に買ってもいいかと思います。結局は何を目的とするかを明確にすることで増税前に買うかどうか判断できるかと思います。
3つのパターンを挙げましたが増税という機会はもしかしたら、自分を納得させる口実作りにあるのかもしれませんね。
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